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誰でも大きな利益や得になる事は嫌いでは無いでしょう。しかし、利益ばかりに目が行ってしまい大切な事を見失っている可能性もあります。ここでは、目先の利益だけにとらわれてしまう方の特徴と結果を書いています。また、そうならないために何に気を付ければ良いのかも併せて書いていますので、是非お読みください。




◇誇りをもって目先の利益にとらわれないためには

目先の利益に目がくらんで、後々大変な事になっている方がいらっしゃいませんか?私の周りに居た、目先の利益に突き進んだ方々の特徴を書いてみたいと思います。ここでは、安易に進んだ結果、どの様になっていったかを、順を追って説明します。目の前に差し出された「エサ」に釣られて、どの様になっていってしまうのでしょうか?




1、周りからの評価が下がる

ちょっとした事でも、『得』と思えば食いつく方。今、どの様な状況なのかも差し置いて、一心不乱にその餌に向かって突き進む。そのような人は、周りからの冷たい視線にも気づかず、評価が下がっている事にも気付きません。この様な方の言い分は、『得になる事なのに、何が悪いの?』という事です。得になる事が好きな事は別に悪くはありません。何が評価を下げるかというと、周りが見えていないとか、周りを無視して突っ走っているなど、要するに場の空気を読めていないのです。現状だけでも皆、四苦八苦しながら仕事をこなしているのにも関わらず、本人は自分勝手に進めてしまうので、周りからは現状が把握できない人として評価が下がるのです。そのうち評価は職場だけでなく、取引先やお客様にまで及ぶ可能性もあります。



2、自信が失われる

この様な方は猪突猛進で進めた後で周りに報告する癖があります。一瞬の得という『エサ』しか見えていないため、報告とか相談が出来ず、そのような報告は必ず後回しになってしまうのです。しかし、その報告の際、周りの空気や顔色は何となく察知します。そこで『やってしまった!』と思っても、得な事をしているという自負とプライドが邪魔をして謝れないし悪びれません。そうすると自然に周りが離れて行きますので、自分は良い事をしたと思っているのに、周りが理解してくれないと感じ、自分がしていた事への自信が失われていきます。ところが、このようなタイプの方は、自分のやり方を変える気は無く、プライドが高いため、自分に賛同してくれる人だけとつるむ様になってしまうのです。失われた自信を、賛同してくれる人達で満たしているという事です。



3、影響力が無くなる

さて目先の利益に飛びつき、本来の仕事仲間に背を向け、イエスマンとだけ付き合いをしている人はどうなるでしょうか。『エサ』に飛びつき、自分の威厳も下げた人の話を誰が聞くでしょうか。そのため、人に対しての影響力が無くなりますよね。誰も真剣に話を聞かなくなってしまうし、どうせまた。と思われてしまいます。そのような人は言葉に影響力が無くなるため、会社での位置も微妙な事になります。たとえ役職についていても、鶴の一声で皆が動くという事にはならないでしょう。結局しなければならない事に対しては、人望のある他の人が指揮をとる事になります。まだ人望の厚い人が近くに居れば良いですが、人材的に居ない場合は、今後の経営や営業にも大きく関わってくる事になるでしょう。



4、怒りの感情がコントロールできなくなる

このようにお株を人に取られたとなると、怒りがこみ上げてくるのも特徴的。自分が蒔いた種だと反省するどころか、相手を恨んでしまうのです。その怒りはコントロール出来ず、暴言になったり、会社とは全く関係ない人にベラベラと愚痴ったりして、守秘義務まで失われていくのです。怒りの感情をコントロール出来ず、周りにまき散らしていくと、さらに人が離れて行くだけでは無く、自分を振り返られない人と思われてしまいます。社内でじっくりと話し合うのなら分かりますが、お店などの不特定多数の人が居るような場所で、固有名詞を挙げながら大声で愚痴るような方は、自分の感情をコントロール出来ているとは言えません。他にも、取引先や紹介で出会った他業種の方に悪口を言うなど、大人として考えられない行動に出ます。


他の人の記事:【注意】目先の利益が良く見える理由|我慢できる人が成功する



◇目先にとらわれないために心がける事

とはいえ、目の前に『得』な事が出てくれば、利益を取りたくなるものではあります。見た瞬間に動いてしまうと、先ほど書いたような状態になりますので、考えて行動しなければいけません。私の好きな言葉で、稲盛和夫さんが仰ったのですが、『額に汗しないで得られるような利益は追わない』というものがあります。浮利を追わないという事ですね。しかし、お分かりかとは思いますが、経営していれば利益は必要です。しかし、その利益は会社の保証という事で、自分の欲であってはいけないのです。会社にとっての利益なのか、浮利なのかを見極め正しい選択ができるためにはどうすれば良いのか?次は、その考え方を書いてみます。


以前に書いた関連記事:周りに助けてもらえる人と助けてもらえない人、何が違うの?その特徴とは



・自分以外の人の為になるかを考える

私もそうなのですが、事業を起こして人の為に動きたいという気持ちと、社会に何らかの奉仕をしたいという気持ちがあります。そのため経営しながら、これから取り組むことは、人の為、相手の為、自分の為になるのか?と考えるようにしています。目先の事だけにとらわれる人は、やりたいだけした後に、人の為にしたという事にするための言い訳を考えます。例えば、散々自分勝手に動き回り、誰にも相談無く利益に飛び込んでいる最中は、お金欲しさや名声欲しさで動いているくせに、いざ手に入ったら、皆を笑顔にしたかったなどと見え透いた嘘をつくのです。まずは自分以外の人のためになる事なのか?を考えれば答えは出ますし、利益=お金として、自分の懐の事ばかり考えていては、本当の意味で幸せにはなりません。

(お金さえあれば幸せと言う方もいらっしゃいますが)



・周りも賛成してくれているか

一人で完結するものであれば特に問題は無いかもしれませんが、会社など多数で仕事をしている場合であれば、連絡・相談をするといいでしょう。私も、魅力的なお話を頂く事はありますが、保証も無く、自分の資金力(継続資金力)もギリギリな状態であれば、お断りするようにしています。その時に、税理士の先生や、経営内容をよく理解してくれている人に相談することもあります。これは無理してでもやりましょう!というような事は、ほとんどありません。なぜかというと、自分の事業にとってのみ良い事だからだと思います。私は、人の力になりたいという希望があり動いている訳ですから、他者に対して自分の会社がいかに良いかを説明するより、何をしているかという事の方が、はるかに大切な事だと感じているからです。



・自分を律することが出来ているか

仕事の事だけでは無いかもしれませんが、自分の行動を律せられるかも大切な事です。衝動的な言動は周りを混乱させますし、迷惑です。律するという事は、(模範的な)ルールに従わせるという事です。以前、ルールって何?普通って何?と言っていた方がいます。いい大人が言い訳として、小学生並みの言葉を使うのを見て、少々呆れてしまいました。約束の時間を守る・提出期限を守る・自分がすると言った事を最後までする等、相手がいる事を忘れず、自分の行動を律する事が出来る人は信頼されます。人からの信頼が厚ければ仕事もし易くなりますし、いい影響をもたらしてくれる人が傍に寄ってきます。そのいい影響を与えてくれる人々は自分にとって大きな得ではないでしょうか?また、素敵な方々と過ごすことが出来る事に誇りを持てるはずです。



・受け取る利益より失う損が大きくないか検討する

先ほども書いたように、私はこれまで『目先の利益』を追い求め過ぎて、自分の仲間を失った方を見てきました。従業員が居なくなれば雇用に費用がかかり、教育に時間がかかります。その教育に時間を取られ生産性が下がり、売り上げが下がっていく。会社は従業員を守る必要がありますし、従業員が居なければ成果も上がりません。雇用や教育には、多大な費用や労力がかかります。そのため、離職率を下げて効率を上げなければなりません。会社のような組織ではなくても、自分一人の利益のために他で辛い思いをさせるような選択は避けた方がいいでしょう。その選択が分からないという方は、周りに相談してみてはいかがでしょうか?後から後悔しても取り返しがつかない場合もありますので、目先の利益に飛びつく前に一瞬は考えてみたいものです。



最後に

大きなチャンスは一瞬の判断で掴みたいものではあります。それは良く理解できるのですが、『チャンス』と『目先の利益』は別物だと思います。特に周りが困っていたり、辛い思いをしていたりしているのにも関わらず追い求めてしまっては、何を成し遂げて守りたいのか不透明になってしまいます。自分の生活や自分の利益を考えると同時に、同じだけ周りの人の事も考えたいですよね。周りの人の利益や、仲間の利益も考えていると思って進めたけど、なぜか反感を買ってしまうという方は、単に自分の『目先の利益』だけになってしまっている証拠とも言えます。目の前にぶら下げられた『エサ』にホイホイと飛びつかず、誇りを持って判断したいものです。そのような人にこそ、真の影響力が備わるのでしょう。

2024年1月22日
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