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子供を想う親であれば子供の事を良く見ています。そのため小さな事まで気になり、知らず知らずのうちに子供の選択肢を奪っている可能性があります。ここでは、どのような言動が子供を支配する事になるのか書いています。当てはまるようでしたら子供を支配気味かも!?




◇知らず知らずのうちに子供を支配する親の言葉とは

親のしつけというのは、線引きが難しいところもありますよね。やり過ぎると虐待になってしまうし、放任過ぎても放棄と見なされる事もあります。しかし、暴力を振るっていなかったとしても、子供を支配してしまう言動というものがあります。子供たちを見ていると、大好きな親の期待を裏切りたくないという気持ちと、自分の本当の気持ちとの狭間に苦しんでいる子がいるのも事実です。実際に苦しんで、悩んでいる事が表に出れば良いのですが、大抵の場合我慢している事が多いので、大人には見えづらくなっています。ではまず、子供に言ってはいけない支配言葉をいくつか挙げてみたいと思います。


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■出来ないなら辞めなさい

習い事や塾などで、他の子供と比べて『出来ていないようだ。』とか、思ったほど効果や成果が見えないからといって、その子に向いていないと決めつけるのは良くありません。子供本人は通いたいと思っているのに、出来ないから辞めさせるという選択をしてしまうと危険です。成果や効果は直ぐに出なくても、本人が通いたいとか、楽しいと思っているのであれば、それに越したことはありあません。どう見ても、友達と会いたくて通いたいと言っているとかの何か他に理由があり、尚且つ、成果や効果が無いのであれば通わせる月謝がキツイという場合は、まず子供と話し合う事が必要です。当の本人である子供を抜きにして、親と先生だけで辞めるか続けるかの話をするのはお勧めしません。自分でも、自分を抜きにして、自分の今後を決められたくないですよね。いくらお金を払っているのが親だとしても、受けているのは子供ですから、子供の気持ちを聞いて、親の考えを話してから、今後の事を決めるようにしてください。出来なければ辞めるという考えで子育てをしてしまうと、子供にとってはかなりのプレッシャーがかかり、ストレスになります。また、大きくなってからも、成果でしか人の事を評価しなくなってしまう恐れがあります。


■もっと〇〇できるようになってほしい

習い事をしていれば上手になってほしいし、塾に通っていれば成績が上がって欲しい。これは当然の希望です。しかし、本人へ伝えてはいけません。もっとこうなって欲しいというのは、あくまでも親の希望であって本人が理解しなければ上手くいきません。簡単に言うと、本人がその目標を持たなければいけないのです。親が、先に希望や目標を言ってしまうと、それを目標にしてしまい、本人の目標では無くなってしまうのです。本人の目標でなければ、目先は良くなるかもしれませんが、長続きはしません。または、誰かに目標を設定してもらわなければ出来ない子になってしまいます。また、『もっと』という言葉は、今出来ていない。という前提が作られてしまうので、子供にとっては承認欲求が満たされないので、不安になってしまいます。親の希望はグッと堪えて、本人が自ら目標を設定して取り組めるようにしてあげてください。


■出来なければ〇〇になる

勉強が出来なければ、〇〇みたいな仕事にしか就けないよ。などと、他人の仕事や地位を下に見るような発言を子供にしてはいけません。ご主人や奥様、また親御様方が立派な職業であって、子供にも同じ道を歩んで欲しいと願っていたとしても言ってはいけない言葉です。仕事は人それぞれ役割があり、簡単に見えても難しい部分を持っている事もあります。何をもって立派な職業とするのかよく分かりませんが、人が選んで懸命に働いている事を引き合いに出してはいけないのです。当然、そのように言われた子供は人を見る時に、職業で判断し兼ねません。親はそれで良いと思っているかもしれませんが、本人が活躍する時代に合っている思考かどうかは分かりません。今後、子供が苦労するかもしれない事になり兼ねないので、人の職業を引き合いに出す様な言動は止めましょう。


■あなたには出来ない・似合わない

子供の探求心や好奇心は素晴らしいものです。また、何に力を発揮するか未知数な事ばかりです。しかし、その探求心や好奇心を、『あなたには無理。』の、一言で終わらせてしまうのはいけません。洋服などアートに関わる事も同じで、好きな事に対して似合わないと言われたら、心に傷を負ってしまいます。例えば、両親とも運動が苦手だからといって、子供も運動が出来ないとは限りません。ですから、お母さんやお父さんの特徴を元に、子供のやりたい事や将来を決めつけるような言い方をしないであげて欲しいのです。子供は親から言われたら、そうなのかもと思い込んでしまい、また思い込むことで本当にその通りになってしまう事もあります。沢山の可能性がある事を理解して欲しいのと、たとえ叶わなくても、決めるのは全て本人がするべき事であるという事を忘れないでください。


■宿題を全面的に手伝う・用意を手伝う

学校や塾の宿題を、こなして欲しいがゆえに手伝う事はありませんか?分からない所や、家にあるもので試せるものなどは、率先して手伝うのは良い事だと思いますが、何から何まで手を加えてしまうのは止めましょう。まるで、出された宿題がお母さんに向けたもののようになってしまっては、子供の為になりません。出来なくても、忘れたとしても、しっかりと伝えられる子供にしなければいけません。お母さんのせいで、宿題を忘れて怒られた。なんて言葉が出るようでしたら、危険信号です。楽しく取り組んで欲しいし、勉強を頑張って欲しいという気持ちは分かりますが、お母さんが手伝う範囲が広ければ広いほど、本人は他人任せになり集中力が低下していきます。学校や塾などでジッと座っている事が出来ない子や、人が話している時に被せて自分の話をするなど、自己中になる可能性もありますので、手伝いはほどほどにして、本人に自覚を持ってもらいましょう。




◇子供は本心で動かず親の顔色を見ている事がある

子供に聞いてから動いていると、自負している親御さんでも、中には間違った聞き方をしている方がいらっしゃいます。例えば、『A中学校に進学するんでしょ?』と聞いてしまうと、A中学校に行ってほしいんだな。と悟ってしまい、『うん。』と答えるしかない。というパターンがあります。『まさか、C学校に行きたいなんて言ったら、何て言われるか…。』と、面倒くさいと考えるのです。親は、『子供に聞いたら、A中学に行きたいと言うから』と言うかもしれませんが、言ったのはお母さんです。特に小学生の頃は、将来と言われても実感が無く、日々目標が変わる事もあります。たとえ、昨年A中学校と言っていたからといって、今年もA中学に行きたいか?というと、そうでもない事もあるのです。親の代を継がなければならない場合もあり、子供への期待が膨らむ事もあるでしょう。そのような時でも、当たり前では無く、子供としっかりと向き合い、話し合う時間を作る事をお勧めします。



■本当は続けたい事も言い出せない

塾に通っている子供さんで、普段とは違う学校の友達や雰囲気の中、本人なりに楽しく過ごしているとしましょう。ところが、宿題に時間がかかる、書き物をしない(または、書くのが遅い)ため、塾を辞めさせる方向に考えて、相談される方がいらっしゃいます。しかし、これはお母さんだけの考えであって、当の本人は続けたいと言うのです。そもそも、極論の相談の前に、子供と話し合えていない事、また子供の事なのに、子供抜きで話を進めようとしている所に、非常に違和感を覚えます。書くのが遅かったり、宿題に時間がかかったりするのには、何らかの原因があります。それを親御さんや本人、教師や講師と相談するのは良いでしょう。本人も言えなかった本心があるかもしれません。例えば、綺麗にノートを取らなければいけないと思い込み過ぎて、授業の速さに書くのが追い付かない。など、聞かなければ分からない事もあるでしょう。また、本人に起こっている事なのに、親が勝手に進めている事も良くありません。いくら子供でも、始めた以上子供の領域です。確かにお金を払っているのは親御さんだとは思いますが、お金を払っているから親の思うとおりにしていいかというと、違うように思います。子供のやる気やこれからを左右する事です。子供抜きで、子供のしている事を勝手に決めるのは止めましょう。


■他の子と比べられるとやる気がなくなる

昔からよくある事なのですが、『〇〇ちゃんは、〇〇学校に進学する。』や、『〇〇君は、模試〇位だった。』などと、他の事比べて話をされると、一気にやる気が無くなります。親は、発破をかけているつもりかもしれませんが、通用しません。逆に、『〇〇ちゃんのお母さんは、毎日〇〇してくれるらしいよ。』などと言われれば、腹が立ちませんか?さらには、『よそはよそ。うちはうち。』など、都合の良い事を言っていませんか?自分が言われたら嫌な事は、子供であっても言うのは止めましょう。また、兄弟で比べるのもよくある話ですが、とにかく誰かと比べるというのは、今の自分の事を否定されているという前提があります。それは、子供でも理解できる事なので、人と比べるような言動は慎みましょう。


■良いか悪いかを親の顔で判断する

親だけでは無く、大人の顔色を見ながら生活する子供がいます。第一に、親に対して恐怖を抱いている事や、いちいち注意されるので面倒くさく、親の言うとおりにするためにという事が原因として多く挙がります。面倒くさいというのは、何となく親と言うのは小言が多くなってしまうので、子供も知恵を絞っているのだと思いますが、先に挙げた恐怖心を抱いているというのは問題です。恐怖を抱くような怒り方というのは、普通ではありません。ヒステリーで怒号なようでしょう。しかし、一番危ないのが、言っている親は、それに気づいていない事です。普通の叱り方をしていると思っているので、自分の事を振り返らないのです。振り返られなければ、直すことも無いので、子供にとっては大人になって家を出るまで恐怖に支配される事になります。親にとっては、仕事や家事をこなす中、子供が言うとおりにしてくれれば、これほど楽な事無ないでしょう。しかし、恐怖に支配された子供が大人になってどんな人になるかは、ある程度想像が出来ます。ですから、子供なりの本心が言える環境を作ってあげてください。


■親のいないところで本領発揮

子供は普段からよく見ています。誰が『わがまま』を聞いてくれて、どこが自分らしく居られる所なのかを。ですから、親が居ないところで、ハチャメチャに行動する子供がいます。親はこの状況をどう見るのだろうと考えていると、親御さんが迎えに来た途端、さっきまでとは真逆の子になるのです。思わず笑ってしまいそうな感じですが、子供は選んでいるわけです。どの子供も、ある程度親の前と他の人の前は違いますが、その違いのギャップが大きければ大きいほど、何らかのストレスが強い傾向にあります。こちらの対応策は、預けている場所でどの様な様子なのかを、本当の意味で聞き出せるかにかかっています。学校や塾・習い事先では、子供の事を褒める事が優先になる事も多いでしょう。それを鵜呑みにせず、預け先の人と信頼関係を築いた後に聞き出せるといいでしょう。なんとなく想像がつく。という所で納めずに、きちんと各箇所の大人達で見守り、気付き、対応していく事が大切なのです。


以前に書いた記事:子供に対して言葉の虐待をしていませんか?子供のために一刻も早くやめてください


最後に

いかがでしたか?内容に、少々私の幼少期の事も盛り込んで書かせて頂きました。最近は、子供に対しても希薄な状態です。子供たちも、昔に比べて大人びてきています。しかし、放っておけば一人で生きていける訳ではありません。だからと言って、大人の都合に合わせすぎて、つい支配してしまう様な言動をしていると、心の豊かな大人にはなりません。少子化で、一人のことどもに対して熱が入ってしまうのは良く理解できますし、学力によって差が出てくる世の中になっているのも確かです。それでも、子供を自分なりに支配してはならないのです。毎日毎日、繰り返して言っているその言葉、誰かの悪口や、疲労の言葉は子供にとって良い事でしょうか?誰かに分かって欲しいという気持ちは、本当に理解できますが、子供に向けるのは止めて、子供の間くらい子供らしく過ごせるような環境にしてあげませんか?

2023年6月23日
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