リフレーミングという言葉は、ちょっと聞きなれない言葉かもしれません。会話をしている時、少し捉え方を変えて返答するだけで、自分も相手も気分よく会話が出来るというもの。また、目標ややりたい事を実現するのにも、とても役に立ちます。この機会に、リフレーミングを身につけて、日常生活を豊かなものして楽しみましょう。
目次
◇リフレーミングという心理学のコツを掴んで、日常生活を楽しみましょう
聞きなれない言葉は難しく感じるかもしれませんが、心配しなくても大丈夫です。コツさえ掴めば、日常生活の様々な場面で活用する事が出来て、これまで見ていたものが違うものに見えてきます。ストレスを感じる事も少なくなり、対人関係もスムーズニなっていくでしょう。ではまず、実際に試す前にリフレーミングとは、どの様なものなのかを説明してみたいと思います。
・フレームとはどういうもの?普段自分が見ているものとは
人はそれぞれ眼鏡のようなフレームと呼ばれるもので、物事を見ています。これは常にそうしているもので、自分では意識していません。そのフレームというのは、幼少期からの親や先生といった周りからの観念が影響していて、そう見せるようになっていきます。例えば、人に迷惑をかけてはいけません。と、常日頃から言われて育った人は、公共機関内で自分勝手な行動をとる人を見て、嫌な気分になったり、注意したくなったりします。これは、フレームを通して見ているもので、これまでの教育が大きく影響しているという事になります。そのまま変わらない人もいますが、中には社会人になり、様々な職種の諸先輩方の影響で、フレームを変えられる人がいます。または、時によってフレームをかけ替えられる人もいます。フレームは一つしかないと、一つの物の見方しか出来ず、自分が辛くなってしまう事も多くあります。女性はおしとやかでなければいけない。と観念を植え付けられた人は、大声で笑う女性を見て、自分が恥ずかしくなるような気分になるのです。しかし、沢山の出会いの中で、フレームが増えた場合、自分を素直に表現できる人と見えてくるわけです。普段自分が見ているものは、誰から植え付けられた観念でしょうか?沢山のフレームを持つことで、許容範囲が増えてストレスが減っていきます。
・相手にもフレームがある事を知る
自分が間違いないと信じて起こしている行動というものがあると思います。一つのフレームで相手を見過ぎてしまうと、トラブルの元です。なぜかというと、このフレームは相手にもあるからです。また、自分がいくつかのフレームを持つことが出来たとしても、相手は一つしか持っていない事もあります。そのため、こちらは見方を変えられたとしても、一向に変わらない人を見てイライラするのは止めましょう。また、相手にリフレーミングを強要するのもお勧め出来ません。カウンセリングではアドバイスというのは基本いたしません。気づきや整理整頓を助けます。本人が変わりたいと、自分に助けを求めていない状況で、『フレームというのがあってね』などと、アドバイスをしてしまうと、相手は困惑します。ここで、一度試したいなと思われた方は、是非行動してみてください。双方に起こる事ではありませんが、あくまでも自分の気持ちを楽にするものと捉えてみてください。
・フレームをかけ替えれば物の見方は変わる
フレームは人によりますが、複数持ち合わせる事ができます。出来もしないのに沢山持ち合わせる必要はありませんが、少しずつでも増やしていけると良いかもしれません。私の場合、仕事とプライベートでは、人に対する考えが全く違いました。例えば遅刻について、仕事では絶対許せなかったのですが、友人との待ち合わせは全く腹が立ちません。そのため、まず仕事のフレームを変えてみようと思い始めました。次に公共の場での他人に向けて。など、一つずつ増やしていったという感じです。始めはそう簡単ではありませんでしたが、慣れてくると直ぐに苛立ちを変える事が出来るようになり、日常的に穏やかになっていきます。諦めずに、少しずつ試してみましょう。
◆実際にリフレーミングを使ってフレームを増やそう
では次に、実際にやってみましょう。出来るだけ例題を書いてみます。実際はお会いして、ワークを取り入れながらするものなので、文章だと端的になってしまうかもしれませんが、ストレス社会の現在に少しでも気持ちが楽になればと思いますので、一度書いてみたいと思います。出来るだけ沢山の方に進めていきたいリフレーミングです。是非、チャレンジしてみてください。
・リフレーミングの簡単な例題はこれ
1、私は何でもすぐ諦めてしまうのです。 → 【決断力があるんです。】【切り替えが上手です。】【沢山やりたいことがあるんです。】
2、私は、人から存在感が無いと言われます → 【周りにすぐ溶け込めるんです。】【直ぐに馴染めます。】
3、あの子はすぐに言い訳をするんだから! → 【あの人は頭の回転の速い人だな~。】
4、私はお節介なんです → 【面倒見がいいんです。】【サービス精神旺盛です。】【細かい事までよく気付くことができます。】
5、あの人気分屋だな!→ 【あの人は正直な人だな~。】【あの人は自分の気持ちを大切にする人だな~。】
6、あいつは、自己中な奴だ! → 【あの人は自分を持っているな。】【あの人は周りに流されない人だな。】【あの人は正直な人だな。】
7、うちの子は、落ち着きがないんです → 【好奇心旺盛なんです。】
8、私、心配性なんです。 → 【慎重なんです。】【危機管理能力が高いです。】【細かい所まで気が付けます。】
9、太りたくない → 【痩せよう!】【〇〇㎏にしよう!】
10、負けたくない → 【勝とう!】【上手くやろう!】【勝る!】
11、失敗した! → 【いい勉強になった!】【やり方が分かった!】
・都合よく解釈するという事ではありません
リフレーミングというのは、物事を都合よく解釈するという事ではありません。一見短所に見える部分を、長所に変えて見せる。もしくは相手の短所を、長所に変えて見てあげるという事です。今日の仕事が終わらなかった事を何とか良く見せようという事ではありません。リフレーミングをする時によくあるのが、短所や嫌な部分の言葉は沢山出てくるのに、良く思うためのボキャブラリーはなかなか出てこないという事があります。これは、仕方のない事ではありますので、落ち込まなくても大丈夫です。慣れてくると沢山出てくるようになります。実際知らないのではなく、使ってこなかっただけですので、脳の中にはきちんとありますので心配無用です。
・短所を長所に変えるメリットとは
ではなぜ短所を長所に見る必要があるのでしょうか。よく見ようとしても、腹が立つ人にはなかなか出来ない。そういう時もあると思います。私でも、沢山の人の中には、なぜ?と思う人もいるからです。でも多くの場合は、リフレーミングのおかげで相手の印象が変わったり、自分のストレスが減ったりしています。人は単純なものでは無く、複雑です。気持ちも考えも含めて、一つの見方だけだと損をしてしまう場合や、自分を上手く表現できないまま終わってしまう事もあります。損というのは、その人の良いところに気付けないまま関係性が終わってしまう事です。長所を見る方法さえ知っていれば、見方も捉え方も変わり、自分にとって豊かな気持ちを持つことが出来ます。どうしてもダメな人からは離れれば良いと思いますが、日常の活動でリフレーミングが使いこなせれば、ストレスが減りメリットになるでしょう。
終わりに
いかがでしたでしょうか。直ぐに出来る事と、難しいなと感じる事とあるかと思います。眼鏡をいくつか持つと、楽しんでチャレンジして頂ければ嬉しく思います。例題の中に、当てはまるものが無かったとしても、リフレーミングが無いわけではありません。一般的なものを書いただけですので、それ以外の文言で聞きたいなと思われる方は、是非ご相談ください。また、リフレーミングについてセミナーもしておりますので、全国どちらへも向かいます。こちらもご相談くださいませ。