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相手に伝えるのが難しいと感じた事はありませんか?納得してくれたと思っていたのに、全く違う解釈をされていて、その誤解を解く方に時間がかかったという方も少なくないはず。ここでは、対象者別で伝え方を書いています。どうして誤解が生まれるのか?そしてどうすれば上手く伝わるのか?是非参考になさってください。


◇そもそも誤解が生まれる仕組みとは?

丁寧に伝えているのに、なぜ誤解が生まれたり、違う解釈に取られたりするのでしょうか?分かってはいても、無意識にしがちな内容と、思考を挙げてみます。相手が誰であっても気を付けるべき点になりますので、まずは仕組みを知ってみましょう。


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□自分本位(自分目線)の説明なので相手は理解できない

全てにおいて、自分からの目線で説明するため、説明している本人の頭の中にあるものを勝手に端折って説明すると相手は理解できません。例えば、道を説明する際に、自分は曲がり角がどこか分かっているため、『しばらく真っすぐに進んで、右に曲がった所です。』というような伝え方になります。ところが、そのまま言われたとおりに進むと、曲がり角はいくつもあったり、真っすぐ?と思うほど緩やかなカーブがあったりして、説明を受けた人は、また別の人に尋ねるのです。このように、自分は理解していることを省くので、相手には伝わらないのです。



□これまでの経験値の中で処理しようとしている

多くの方は、説明され始めた瞬間から、自分のこれまでの経験値に当てはめて聞いていきます。それなので、あまり経験したことが無い方や、興味が無い方に、長々と説明したところで、そもそも伝わらないのです。また、視覚型の人に言葉だけで伝えようとしても、頭に入らないのも原理としては同じです。写真やチラシのように目で見て理解する方は、その方法しか知らないので、それ以外の方法を用いられても理解しにくいのです。他にも聴覚型や身体型があり、聴覚型の人に、説明も無く説明文だけで理解しろと言っても無駄ですし、身体型の人に、デスクに座らせて説明だけでも伝わりません。



□決めつけた相手のイメージから予測がプラスされてしまう

相手に対して強烈なイメージがついていると、それを払拭してフラットに説明を聞くことが出来ないのも特徴的です。例えば、とても怖い上司がいて、いつも怒鳴っているような人が、『今日は無礼講だ。なんでも良いから日頃抱えているものを吐き出しなさい』と言ったって、何かで怒鳴るのでは?と思い、この上司が、なぜ今日は話を聞こうとしてくれているのか?という思考にはなりません。きっと怒鳴り出すだろうと考えるので、説明されていても頭に入ってこないのです。


□丁寧に伝えようとして余計な内容が含まれ明確さに欠ける

一つの事を伝えるのに、ゼロから説明をされる方がいらっしゃいます。途中まではしっかり聞いていても、途中から一体何が言いたいのだろう?と疑問が芽生えだします。人は、この疑問が出てきた瞬間から、あまり話が頭に入ってきません。友人同士のお茶をしながら話す恋話ならまだしも、仕事中であれば逆に迷惑なのです。また説明しながら、様々な要因を付け加えて話が膨らみ、話している本人が途中で『あれ?何が言いたかったんだっけ?』というように、何が言いたかったのか?よく分からない結果になってしまいます。


□最後に伝えた内容を復唱させていない

こちらは仕事上でよくある事なのですが、例えばいくつか改善してほしい事を伝えるとします。それはなぜ改善しなければならないかの根拠も同時に説明するはずです。相手が嫌な気分にならないように工夫しながら話すはずなので、改善してほしい項目を伝えるより、説明の方が長くなるのは当然です。しかし、最後に『分かりました』と相手が言った場合、皆さんはどう答えるでしょうか?『期待していますので、よろしくお願いしますね』と終わらせてはいませんか?ここがポイントとなります。最後に、もう一度伝えたかったのは何かを理解しているかを確認出来る方法は、相手に言わせるしかないのです。そのため、『では、本日私がお願いした(改善してほしい)と言った内容を、言っていただいてもいいですか?』と、必ず復唱してもらいましょう。



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◇相手によって変わる伝え方

どのような相手でも共通する伝え方と、相手によっては伝え方を変えなければならない場合があります。仕事と家庭でも違いますし、男女・親子では距離感も違うからです。では次に、伝える相手別で、ぞれぞれどのように伝えれば誤解を招く事が少なくなるのかを紹介したいと思います。



□上司から部下への伝え方

昨今は、パワハラだのセクハラなどのハラスメントの意識が高くなっており、多くの方が部下や後輩への指導に悩んでいるのではないでしょうか?仕事として必要だとしても、相手がどう受け取るか考えると、どうしてしても身構えてしまいますよね。仕事の依頼をする時に、『〇〇さん、この資料をまとめといて。』という場合、押し付けているように思われたり、自分でやればいいのにと思われたりしていないか心配になりますよね。このような依頼する場合は、必ず相手に依頼する事を先にしてください。例えば、あなたが依頼する上司だとして
悪い例:俺は、〇社の資料をまとめるから(作らなければならないから)、Aさんは△社の資料まとめて!
良い例:Aさん、△社の資料まとめてくれる?俺は、〇社の資料まとめるから
違いが分かるでしょうか?悪い例は、自分が主な仕事をするから、あなたは補助的に出来る仕事をしてと聞こえます。しかし良い例は、大事な仕事を任せているように聞こえるのです。このように、相手にして欲しい事を先に伝えていくと、相手を持ち上げているように聞こえるのです。


□部下から上司への伝え方

こちらも難しいですね。私も以前上司に伝えたら、とても期限が悪かったので報告しにくいと相談しました。すると、『お前は直ぐに言ってくるから早い。もう少し、タイミングをずらせ。』と言われたので、1日置いて話をすると『いつまでそんな事を言っているんだ。』と言われました。余りにも腹が立ったので、『それは〇〇さんのさじ加減じゃないですか!』と言ってしまったことがあります。上司は思い立った時に話しかけてくるくせに、こちらは気を遣わなければならないなんで、不公平ですよね。私は、お伝えしたいことがありますので、お手すきの時間にお声がけください。や、お電話ください。など、時間を相手に任せる事が多いです。また、言いにくい事は回りくどく言うとかえって伝わらない事があるので、大変申し上げにくいのですがと前置きした上で、率直に伝えた方がいいでしょう。万が一、このように配慮しているのにも関わらず、高圧的な態度の上司は人として出来た人ではありません。


□夫婦間での伝え方

夫婦共働きという家庭も多くなってきています。1日の中で会話する時間がたっぷりあるというご家庭は多くないかもしれません。付き合っていた時から、子供が出来たり、環境が変わったりして、どんどん会話が無くなってきたという方もいるのでは?また、関係性を壊したくないという理由で、言いたいことを我慢している方もいらっしゃいます。さて、家族になったとはいえ、他人(血のつながりが無い)には変わりありません。ですから、何でも伝わる(伝える)・理解してもらえる・話せば分かるなど、妙な期待はしないでください。分からないものは分かりません。分からなければならないという事もありません。あなた自身も伴侶の事が分からなくても良いのです。そんなもんなんです。分かるはず、分かってももらうまで説明する、理解する、理解できるはず。そんな風に決め付けると、相手には伝わりません。お互い『あなたはそうなのね』『あなたはそう思うのね』と、相手には相手の考えがあると少し気楽に思っていると、自分の事も気軽に話せるはずです。


□親子間での伝え方

こちらは私が人生で一番苦労したことかもしれません。実の母では無かったという事もありますが、父とも仕事の都合でなかなか話す機会が無かったからです。親子喧嘩の経験が無く、ただただ反抗だったと思います。実の親だろうが、違うかろうが、結局のところ親も人ですので八つ当たりもすれば、間違う事もあるのでしょう。親になった瞬間は、親にとっても初めての経験なのですから、何から何まで上手くいくとは限りません。親からすれば、立派になってほしいからと、アレコレ習い事などに力を入れるでしょう。しかし、よく考えてみてください。親と言っても知らない事も多く、失敗もあるはず。ですから、そんなに肩に力を入れなくてもいいんです。『私にだって知らない事や分からない事は沢山ある!』と開き直って、素直な気持ちで子供と関わりましょう。知ったかぶりで子供と関わる方が、子供にとってはいいお手本とは言えません。


□友人関係での伝え方

友人の定義は人によって違うかもしれませんが、ここでは親友と言えるような存在について書いてみましょう。親友までの信頼関係のなかであれば、何でも包み隠さず言えるという方も多いのではないでしょうか?しかし、どんなに親しい間柄でも伝え方を間違えれば、大切な友人を無くしてしまう恐れがあります。親しければ親しいほど、相手に入り込みすぎてしまい、相手が選択したり決断したりした事に口を出してしまうのです。親友の選択を尊重せず、こうした方が良い!と、自分の考えを押し付けてしまうのです。私にも経験があり、反省したことがあります。自分は聞き入れないくせに、相手には自分の意見を押し付けるというのは、失礼な話ですよね。間違っているとか、危険と思う事があれば、なぜその選択をしたのかをじっくり聞いてから、話をする方がいいでしょう。万が一、自分の経験や考えを伝える場合は、参考程度にというくらいに押させて伝えてみてはいかがでしょうか?


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最後に

いかがでしたでしょうか?伝え方ひとつで、相手の受け取り方が変わります。受け取り方が変わるという事は、自分に対して返ってくる反応も違うのです。どうしても合わずに疎遠になってしまうのは仕方ないとしても、自らの伝え方一つで関係性が壊れるのは避けたいものです。どんな対人関係でも相手への敬意と、一線は持ち合わせておいた方が良さそうです。脳というのはとても優れていて、たくさんの処理を行いますが、決めつけや思い込みが激しすぎると、柔軟な対人関係は結べません。関係性によって伝え方は変わります。『私はこんなんだから!』と自分のスタンスを持つという事と、押し付けるという事は違います。私という人間は急には変えられませんし、私の考えや思いも人に変えられるものではありません。だからこそ、それって相手には関係ない事なのです。自分の事ですから、自分のみの当てはまる事で、相手には相手に合わせた伝え方が必要なのです。

2025年7月1日
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