自分に関わる人を、まるで自分の物のように扱う人の話をたまに聞く事があります。そして、扱われている人がそれに気づいていても、気付いていなくても抜け出せない状況にあるのは、とても危険な状況です。ここでは、人を所有物のように扱う人の特徴と、そのような人からの脱却法を書いています。
目次
◇人を自分の所有物だと思っている人はこんな人
人の事だから、『放っておいて!』と思う事はありませんか?これって、思えるだけマシなのです。周りの人を所有物のように扱う人は、言葉巧みに自分の言いなりにさせますから、人の事は放っておいてよと思わなくなり、代わりに、『こんなに自分の事を考えてくれている』と思うようになってしまうのです。実は、相手の思うように動かされているだけで、こちらは特にメリットが無い場合や、最悪の場合、命にかかわるような事もあります。まずは、人の事を所有物のように扱う人の特徴を挙げてみたいと思います。友達や職場、交際中の方や配偶者に当てはまるようでしたら、危険信号です。
・時間を守らない
遅刻してきたり、約束の時間に用意が出来ていなかったり、時間を守らない人は危険です。時に、〇〇タイムなどと言い、出身地が時間にルーズな事をアピールする方がいらっしゃいます。これは、その地域に居住しており、周りが同じような状態ならあり得るかもしれませんが、仕事となれば、どこに住んでいても許される事ではありません。相手にも同じ時間が流れており、とても大切なものです。それを自分に合わせさせて、遅刻したのにも関わらず悪びれない。もしくは、言い訳をする。という人は、人の時間を無駄に出来る人です。人の時間を無駄に出来る人は、人の事を大切に思えない人ですから、自分が一番という事でしょう。誰でも自分は大切ですが、社会生活において、自分だけを優先する方法はお勧めできません。時間を守れない人は、約束をしないで欲しいものです。
・相手の交友関係に口を出す
どのような関係性であっても、相手の交友関係に口を出すことは止めた方がいいでしょう。万が一、本当にヤバそうな方との付き合いや、何度相談しても、危険な方々との付き合いだと感じるのであれば、自分が離れるべきです。相手を変えようと思うのは間違っています。なぜかと言うと、相手が困っていない限り、本人が変わるという選択をしないため、外的方法では変わらないからです。本人が困っておらず、変わりたいと思ってもいないのに、変えようとすると逆効果になってしまいます。仕事関係や友人関係など、私の周りでも、『やきもち』から携帯のチェックや、飲み会の制限(断らせる)、事細かに聞くなどをしている方が居ます。本人がしたい事が出来ないというのは、相当な苦痛です。相手の人生は自分の人生と豪語した方もいらっしゃいます。全て間違いです。相手の人生は相手のものですし、自分の人生は自分のものです。人の人生を、自分の不安や、自分だけの為に制限してはいけません。
・自分の思う通り(指示通り)にならないと不機嫌
自分が中心にならないと気が済まない人や、自分の思うとおりにならないと不機嫌になる人は、相手に相当な依存をしている人です。通常自立している人は、自分と相手は考えや行動が違う事を理解しています。そのため、仕事などでも指示する時には、必要な情報をきちんと伝えられます。しかし、こちらのタイプは、自分の考えや行動が一般的で、自分の思うとおりになると、勝手に思い込むので指示系統が曖昧です。そして思っていた結果と違う仕上がりになると、自分の指示系統の甘さを棚に置き、なぜ言ったとおりに出来ないのか?と怒り出すのです。言ったとおりにすれば間違いないと教え込むので、違う方法を提案しても受け入れてくれません。ワンマンになりがちで、人を操ろうとします。
・指摘や意見を極端に嫌う
人を自分の思うとおりに動かしたい人は、動かしやすい人を所有物のように扱うのですが、このような方は、人からの指摘やアドバイス、意見を極端に嫌い、そのような人から距離を取るようになります。自分が一番で、優秀だと思っている人は、自分が言う立場は好みますが、言われる立場は慣れていません。その時点で優秀では無いのですが…。言葉では『友達』とか『信頼している』と言いますが、自分が聞きたくない話になると、怒り出したり、分かってくれないと言い出したりします。言わなければならない事や、言いたい意見を言えない関係は、友人でも信頼関係でもありません。ただ、持ち上げてほしいだけや、イエスマンが欲しいのでしょう。このような方は自分が相手を所有物にしたいので、相手からの意見を受け入れられないのです。
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◇所有物扱いしている人から離れるべき理由と方法
先ほども書きましたが、今生きている人生は自分の人生であって、他の人に操られたり、所有物のように扱われたりするためではありません。しかし、人を所有物のように扱い、操ることで自分の自尊心を保っている人がいます。本当の意味での友人はおらず、人としっかりとした信頼関係が築けません。しかし世間的に人気者であることをアピールしたい傾向にあるので、自分の周りに人が多く居るように見せたいのです。では次に、このような方と離れるべき理由を書いてみたいと思います。
・依存しているのは自分ではなく相手である
始めの方に書きましたが、こちら側が感謝するように持って行くことが上手なので、まるでこちら側が依存しているように感じるかもしれませんが、本当に依存しているのは相手なのです。離れられたくないので、自ら離れていけないように仕向けていると言ってもいいでしょう。さらにプライドも高いので、自分からは言えないというのが本音。それに気付かず近くに居続けると、いいように所有物化されてしまうのです。最悪なのが、長く居続けると、だんだん相手の事を知り、動きや考えに慣れてくるので、心地よくも感じてしまうのです。こうなると抜け出すのが大変です。一気に離れようとすると相当な労力がかかりますので、少しずつ離れる方が良いと思いますが、このような方は離れた人の事を『裏切り者』と考えるので、危ないと感じたら、なりふり構わず離れる方がいいでしょう。少しずつ離れる場合は、何か新しいことなどを始めて、それを応援してもらうような形で少しずつ距離を置いていくと効果的です。
・必ず知人以外の人に相談する
相談するときに、相手の事も知っている人の方が良いように感じますよね。しかし、それは逆効果とも言えます。誰かを通して話が筒抜けになる可能性もありますし、知っているからこそ、守りのアドバイスしかもらえない可能性があります。出来れば相手の事を知らない人に相談してみてください。自分には無理かもと思えるようなアドバイスや、方法でも失敗するとは限りません。また、そのような方から自分一人が離れたくらいでは影響は無いので安心してください。たまに、『自分が抜けたらどうなるのだろう。』『自分が別れたら、この人はどうなるのだろう。』と心配する方がいらっしゃいますが心配無用です。誰かしら代わりはいますし、生きていきます。人を操ったり、所有物化したりする方々は、次から次にそのような方を見つけるのが上手いし、案外たくましいのです。逆に、この時点で心配なのは、『自分が居なければ』と洗脳された自分だと思ってください。知人以外の人を頼って、しっかりと離れられるようにしてください。
・段取りしてもらえて楽とか感謝と考えない
人を操りたい人は、段取りや奉仕も良くしてくれます。それに対して、『ここまでしてもらったから、離れるのは申し訳ない』と考えるのは間違いです。きっちりと仕事や家事をこなしているのであれば、すでにお返し済みです。何かを段取りや奉仕してもらったからと言って、自分を捧げてしまっては、自分の人生はどうなりますか?誰かに奉仕して生きていくのが仕事ならなだしも、そうでないのであれば双方平等であるべきです。していただいたことには感謝して、そのお返しは、仕事や気持ちで返したと考え、それ以外の余計な事は考えない方がいいでしょう。
・言わなければならない事を言えない関係は信頼関係無し
先ほども書きましたが、言いたいことが言えない関係は友人関係も、信頼関係も成立しません。しかし、人を所有物のように扱う人はお互い平等とは思っていません。口では、そう言うかもしれませんが、行動は伴っていないはずです。人に紹介する際も、自分にとって都合の良い部分だけを紹介して、本来の貴方の事を言わないという事もあります。私を例にしてみると、私は自分で事業を行っていて実際は代表という立場です。そして私がある会社様の一部分をお手伝いしたとしましょう。私を所有物のように扱う人は、他の人に私を紹介する際に、『自分で会社をされている代表者さんです。』とは、絶対言いません。しかし、『彼女のお陰で助かっているんです。』『彼女は昔〇〇をされていたんです。』など、他の事では持ち上げてくれます。このように、相手に対して自分だけを売り込みたい人は、そばに居る人の最も良い部分(強みの部分)を言いません。これでは、信頼関係があるとか、友人関係だと言われても腑に落ちませんし、結局私を所有物くらいにしか思っていないのだろうなと感じます。
※こちらは、これまでに受けた話から作成した例ですので、私の事ではありません。
以前に書い記事:自分にだけ都合のいい人にはいい顔できず、納得できないと動けないのです
最後に
いかがでしたでしょうか?細々と相手から指図を受けて、その通りにしてしまうと、本来の自分の人生を謳歌できなくなってしまう可能性があります。特に男女関係では、相手に依存し過ぎるあまり、相手を監視するような行動にでてしまい、束縛や制限をかけてしまいがち。そうなると、友人や仕事の付き合いもできず、社会から孤立してしまいます。恋愛初期は相手が好きなので合わせてしまいがちですが、気付いた時には手遅れになってしまうくらい依存されている恐れもあります。相手に合わせなければ不機嫌になり、面倒くさいから合わせるという負のループ。これでは楽しく過ごせませんよね。仕事や友人関係でも、この所有物のように扱う人は存在します。どの場面であっても、お互い一人の人間同士敬意を持って接したいものです。