皆さんは普段から『ありがとう』を伝えていますか?仕事仲間や友人に何かをしてもらった時以外に、わざわざ伝えているでしょうか?ここでは、普段だけでは無く、大切に思っている人に対して、『ありがとう』を伝える大切さを書いています。振り返ってみて、『ありがとう』を伝えられていないと感じた方は、是非『ありがとう』を伝えてみてください。
目次
◇大切な人にこそ『ありがとう』を伝えていないと後悔してしまうかも
小さいころから、何かしてもらったら『ありがとう』と言いなさい。と躾けられた方は多いのではないでしょうか。しかし、気持ちを伝えるという手段として、ありがとうという言葉を使いなさいとは、なかなか教えてくれる人はいません。それなので、何かしてもらったと自分が実感した時じゃないと、ありがとうと言わないのです。実感するのは人それぞれなので、意外と伝えていないのかもしれません。
□いつまでも傍にいるわけではない
私の経験なのですが、20代の時に祖母が他界しました。1歳になる前から幼稚園に入るまでと、小学生時代の夏休みは丸々祖母の家で過ごしました。とても愛情を注いでくれて、母の虐待で辛い子供時代でしたが、祖母の存在があったから非行や自殺を想い留められたくらいです。そんな祖母が亡くなった時に、真っ先に思ったのが、『ありがとう』と一言も言えていなかった事でした。亡くなる前に、たまたまなのですがお買い物用の押し車をプレゼントしました。途中で疲れたら座る事ができるタイプのものです。坂道が多い鹿児島の田舎道用にと思い、大阪から郵送したのですが、それを使う事が無く、届いてすぐに他界しました。届いた時に電話を貰い、祖母からは『ありがとう』と言われたのですが、それを聞いて満足していました。しかし、私は全く言っていなかったのです。祖母のおかげで、今も尚頑張れているのにも関わらず、いつまでも傍にいると勘違いしていたのです。
□『ありがとう』を言えるチャンスは意外と少ない事に気付く
こちらも私の体験談です。若い時に、かなりお世話になったご夫婦がいらっしゃいます。その後、その方のご紹介で就いた仕事で、東京から大阪に引っ越しをしました。その方の紹介という事もあり、特に気にせず引っ越しをしたのですが、その後その方々の連絡先を紛失してしまったのです。また、携帯電話が無い時代だったので、登録などもしていません。仕事の関係上、東京にも行けず連絡を取れる手段が無くなってしまいました。あれだけ沢山お会いしていたのに、普段からして頂いていた事、ご紹介頂いたことに、お礼を言えていなかった事を恥ずかしく思うほどです。小さなお礼はしていたはずですが、きちんと改めて言えるチャンスを逃してしまいました。いつでも言えると考えるのは、間違っていると思えた出来事でもあります。
□『すみません』は、ありがとうの代わりにはならない
色々な場面で目にするのですが、何かしてもらった後、『すみません。』という方がいらっしゃいます。それは、謝罪であってお礼ではありません。席を譲ってもらう、何かを拾ってもらう、先に通してもらうなど、瞬間的な場面でよく目にしますね。一言しか言えないような瞬間的な場面では、謝罪の言葉ではなく、『ありがとうございます。』と言えた方がいいですよね。つい癖のようになっている方もいらっしゃるかもしれませんが、一言しか言えないし、感謝の気持ちを言いたい訳ですから、ここはやはり『ありがとう。』を選択するべきだと思います。
□相手に伝わらず誤解されてしまう
何をしてあげてもお礼も言わないと、相手に対してイライラしている方とお話したことがあります。しかし、その相手と話をしてみると、とても感謝していて慕っています。お礼を言ってもらうために指導している訳では無いでしょうが、何も言われないと迷惑がられているのではないかと不安に駆られるようです。お礼を言わないとされている方自身は、お礼を言う・言わないという観点で考えたことが無いようです。いつも感謝していますと、気持ちはあるようですが、それを口にするという事が分からないのです。お礼を言う事が正解、言わない事が不正解という事では無く、相手に気持ちを伝えるという意味では、普段から思っているのであれば、それを言葉にしても良いのかもしれません。
◇『ありがとう』がもたらす素敵な効果とは
日常に良く使うお礼の言葉として、ありがとうという言葉があるのですが、本当にいい言葉です。この言葉には沢山の素敵な効果があり、自分だけではなく周りも幸せにする事が出来ます。次に、その素敵な効果について書いてみたいと思います。分かってはいるけど、実際は出来ていないなと思われる方は、その効果を再度認識して、自分も周りもハッピーにしていきましょう。
他の人の記事:言葉のパワーを味方につけて。「ありがとう」がもたらす効果と感謝の気持ちの育て方
□言われた相手は安心できる
何気ない一言で言われた『ありがとう。』も嬉しく感じますが、話をしていて改めて言われると、とても安心感に繋がります。そう言われる事を求めてしたわけでは無く、相手もことを想ってしたことに対して言われると、やって良かったと感じるし、相手が良い状況になった事を知れるのは、とても安心します。その人の『ため』になったのだと思える事に、逆に感謝したいくらいです。接客業や営業でも、お客様からお礼を言われると、とても誉ですよね。このように、たった一言のありがとうで、言われた相手は安心できるものです。
□次に取り組む活力になる
私もそうなのですが、ありがとう。と言われると、また次も頑張ろう!とか、他にも出来る事は無いか!?と、次へ取り組む活力となる事が多くあります。単純と言えば単純なのですが、頂いたありがとうで、それをまた別の人に返したくなるのです。また、自分自身が誇らしく思えて、もっと出来る事が無いかと探してしまう事もあります。誰もが同じでは無いと理解していますが、多くの方はお礼の一言を言われると、とても暖かい気持ちになるものです。そしてその連鎖は広がっていくものと信じています。
□見ていたよ・気づいたよという愛情表現にもなる
夫婦間や家族間の間でも、してくれたことに対して、ありがとうと素直に言えるのはとても大切な事です。私の経験からしても、家族だとなかなか伝えない事が多く、後から後悔してしまうかもしれません。実際に家事をしているその最中だけでなく、後から気づいたとしても、『お皿洗ってくれたんだね。ありがとう。』という感じでも良いと思います。奥様が家事をする事が当たり前だと思っている男性も多いようですが、それは違いますよね。誰がしてもいいと思いますが、お母さんや妻がする事が当たり前と思っていては、ありがとうという言葉は出てきません。お父さんや夫がしたって良いし、子供がしても良い事なのに、なぜかそうはいかないようです。愛情表現の一つになりますので、してくれるのが当たり前ではなく、ありがとうと言える関係性を持ちたいものです。
□目には見えない絆が出来ていく
友人関係にあっても、相手のおかげで良くなったり、助かったりしたのであれば、素直にありがとうと伝えます。友達だからと言って、恥ずかしがって言わずにいたら、とても勿体ない事です。日ごろから気にかけていてくれたからこそ助けられたのかもしれませんし、自分の事を良く理解していたからこそ出来た事かもしれません。それなら、してくれた事というより、これまで自分に対して接してくれていた事自体に感謝しても良いですよね。このように、してくれた事自体だけでは無く、これまで接してくれていた事、見ていてくれた事にも感謝して、『ありがとう』を言えるようになると、目には見えませんが、とても素敵な関係を築く事が出来て、絆が深くなることがあります。
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最後に
ありがとうと一言でいうと、とても簡単な言葉なのですが、日ごろ感謝の言葉としてきちんと伝えられているでしょうか?結婚式や、学校行事等で手紙にして伝える方法はありますが、そのタイミングが本当にやってくるかは分からない事です。いつ何時、どんなことが起こるか分かりませんから、伝えたいと思っている人には、必ず伝えるようにしてください。伝わらないタイミングで心の中で悔やんでも相手には届きません、是非伝えられる日常を大切にして、日ごろの気持ちを伝えてみてはいかがでしょうか?