皆さんは、明日は明日の風が吹くという言葉を知っていますか?今日、明日の事だけでなく、もっと先の事まで気になって心配事を抱えている方に、この言葉をおすすめします。ここでは、なぜこの言葉がお勧めなのか、そのメリットや考え方について書いています。肩の力を抜いて生きるために是非お読みください。
目次
◇『明日は明日の風が吹く』そんな生き方が出来ると楽になる!?
口に出して言うのは簡単ですが、そんなに直ぐ出来る事ではないかもしれません。いつも先の事を考える事が癖になっている方には、特に難しいでしょう。しかし、考え方として少し取り入れてみるだけでも楽になるかもしれませんよ。リラックスして、物事へ取り組めるようになるために、まず『明日は明日の風が吹く』を取り入れるための考え方について、書いてみたいと思います。
□明日起こると思っている事は絶対起こるとは限らない
明日だけに限らず、次の瞬間についても予測通りになるとは限りません。そして、こうなるだろうと考えている事も絶対では無いのです。予測や予定は誰でも考える事だとは思いますが、それがそうなるまで分からないという事です。そんなことは分かっていると思われるでしょうが、これが分かっていても不安で怖くて明日を迎える事に心配している方もいらっしゃいます。特に、経験のない事や初めての場所で初めての人と出会う時など、前例が無いわけですから予測
は立てようがありません。しかし、心配性な方は、迷うかもしれないとか、嫌いなタイプかもしれないなどと、あれこれと想像してしまうのです。もしかしたら、とってもスムーズに到着するかもしれないし、とても話しやすくていい人かもしれません。もしくは、当初来る予定の人が来られなくなってしまい、別の人が来られるかもしれない。このように、こちらがいくら心配していても物事と言うのは、予想通りとは限らず、起こるかもと思っている事は、起こらないかもしれないのです。
他の人の記事:明日は明日の風が吹く 悩むのは困ってからでも遅くはない
□来週や来月の事を心配しても始まらない
少し先の事を考えて胃が痛くなるまで悩んでいる方はいませんか?先ほど書いた事にも繋がりますが、先の心配を一日中考えたとしても解決する事はありません。その日が来ないと、その日は終わらないからです。何かに挑戦するにあたり、通るか通らないかと心配になる気持ちは分かります。そのような気持ちは、私も経験しますので構わないと思いますが、心配が度を越していては身体に良くありません。例えば、来週や来月に起こる事が自分一人に起こる事であれば、おおよその予測がつくかもしれませんが、その予定に誰か他の方が関与するのであれば、現時点で予測するのは止めた方が良いかもしれません。人というのは、本当に想像通りにはなりません。自分が思ったとおりになる可能性は低いと言えるでしょう。また旅行などのメンバーに不安がある場合も同じで、旅先などでは特に予測不能な事も起こります。場所でも行動でもメンバーに対してでも同じ事が言えるので、その時に対応しようという気持ちを持ち合わせておいた方が賢明と言えます。
□今を楽しめなければ先も楽しめない
私の知人で、先の事が不安過ぎて、5人ほどで食事会をしている最中でも、その先の事への不安をずっと口にしていた方がいらっしゃいます。内容は、翌週に自分の地元から学生時代の友人と、その友人のいとこ(高校生)が遊びにやってくる。そして、観光するのにあたり自分が案内するという事でした。何が心配かと言うと、金曜日に来られて、月曜の朝に帰るまで自分がお世話をする事になり、休めないから来週の仕事がしんどくないか心配だという事でした。しばらくは、皆で聞いていたのですが、途中で、ある女性が『気持ちは分かるけど、今日は〇〇さんの誕生日会なのだから、今日はそれを楽しもうよ。』と言ったのです。周りに居た方も賛同したのですが、当の本人は『はいー。』と力のない声で言いました。これだと、今日の主役(誕生日の方)、その方をお祝いするために集まった方々、そして心配していた本人の全てのメンバーが心から楽しめません。そして大事なのが、きっと心配していた当日、本人も楽しめないでしょう。遊びに来ることを快く受けた割に、心配事が増えた訳ですが、どれも楽しもうという気持ちがありません。誕生日会も友人との時間も、そして翌週の仕事やその後やってくる休日をも楽しみにすれば良いのです。『今』を楽しめなければ、『先』は楽しめません。どの瞬間も昨日や明日とは切り離して考えた方がいいでしょう。
□先の事ばかり気になるのは完璧主義の効率ではなく心配性
先の事ばかり気になって、あれこれと頭を抱えている人と話していると、『私は完璧主義なので効率よくしたいのです。』と言われる事があります。確かに、作業については、自分のタスクをこなすために効率を考える事はあります。しかし、効率を考えるのは作業に関してがほとんどで、その作業であれば一日・一週間・一か月などのタスクは、そこまで頭を抱えるほどではありません。この頭を抱えるほど悩む方は、自分が立てた計画そのもの自体にも不安があるし、終わらなかったらどうしようという不安。さらに、作業に関わる人々についてまで悩むのです。計画は立てたら終わりではなく、ズレが生じた時には修正が必要ですし、仕事量が半分になろうとする辺りで、終わりそうかどうかの見極めと修正が出てくるはずです。また、一緒に進める方々がいらっしゃるのであれば、コミュニケーションをとり、自分だけで抱え込まず一緒に考えるべきです。
◇『明日は明日の風が吹く』がもたらすメリットとは
明日は明日の風が吹くというフレーズだけで片付けようとすると、無責任に感じると思われる方もいらっしゃいます。先の事や計画を立てずに行動するという意味ではありません。私がお勧めしたいのは、考え過ぎて自分ではどうする事も出来ないくらい悩んでいる方へ、少し方の力を抜いてもらいたいのです。その為に、明日にならなければ何が起こるか分からない事を、今日考え過ぎるのを止めて、今日という日を楽しみましょうと伝えたいと考えています。
以前に書いた記事:大丈夫! 起きてもいないことを心配するのは病気ではありません。
□知らない風には対処のしようがないから用意しない
明日を経験した事がある人なんで、存在しませんよね、それと同じく、知らない事に起こる前から対処できる人は多くありません。よほどの経験上、起こりえる事を予測する事くらいです。そしてそれも確実とは言えません。当たり前の話ですが、未来の事はその時にならなければ分からないのです。そのため、元から知らない・分からない事に対して必要以上に恐怖を感じ、不安を抱く必要はないのです。全ての生き物が未来の事が分からない訳ですから、あまりにも気にし過ぎ無くて大丈夫です。明日吹く風は、誰にも分かりません、知らない風には対処のしようがありませんので、開き直って用意せずにいきませんか?
□雨風が強ければ頑丈な傘を用意すればいいだけ
明日吹く風がどんな風か分からないとして、もしかしたら台風のような風かもしれません。強い雨なら丈夫で大きな傘を用意しましょう。台風のような強い風なら、カッパを用意する必要があるかもしれません。このように、物事をよく観察して、必要なものを用意出来るようにすれば良いのだと思います。台風のような風を予測して、大きな強い傘を用意していたが、小雨だった場合は可愛い小さめの傘に変えるのもいいでしょう。何が必要かと言うと、朝起きて曇りだと思っていたのに雨が降っていれば傘を出してきますよね。そのように、必要だと思った時に、必要そうな適切なものを出せば良いのではないでしょうか。万が一、大雨を経験した事が無く、大きくて丈夫な傘を持っていなければ、そのような傘が必要だと知って、今後は用意する事が出来るのです。それでいいんです。傘で役に立たなければ、カッパも用意しましょう。必要な時に、その状況をよく見て自分の持っている物の中から選びましょう。無ければ、これから用意しましょう。何度も言いますが、それでいいんです。
□今を感じて楽しめる人は心に余裕が生まれる
こうして明日の事は明日考える事にすれば、今に目が行くようになります。今を楽しめていますか?今を楽しめるようになれば、心にもゆとりが生まれるはずです。全ての今が楽しい事ばかりでは無いとしても、今の自分を感じられるのは素晴らしい事なのです。人は、いつも未来の事ばかり考えるものです。時間に追われて仕事や家事をしているからです。しかし多くのタスクの中から、明日に回せるものが増えて、今を見る事が出来るようになれば、案外今まで気づかなかった事が見えてくるかもしれません。そうすると、新しい事の発見に繋がったり、新しい考えに繋がったりするチャンスになるかもしれません。一生懸命頑張っている毎日の中で、少しでも今を感じて頂けたらと思います。
□心配事を抱える事が少なくなる
明日は明日の風が吹くというニュアンスが自分に定着してくると、あまり先の事に心配を抱えなくなってきます。諦めるという事では無く、その時にならなきゃ分からないなと、割り切れるようになってくると言った方が近いでしょうか。私自身も心配事は多い方で、先々の事を考えるタイプでしたが、前に書いたように、思うようには運びません。そのため、あまり用意せずに風に任せるようになってくると、用意すること自体に力まず、余裕を持って取り組めるようになりました。頑張りたいという気持ちはとても強いのですが、自分が用意するものや、用意したもの、また当日の出来栄えに期待し過ぎ無いようになったのです。そうする事によって、人の意見や、その時の状況をよく覚えていられるようになり、とても楽になりました。リラックスしながら出来る仕事は無いとは思いますが、そのような中でも今までよりは肩に力が入り過ぎておらず、自分らしく取り組めているようです。
最後に
心配事が多い人の特徴として、真面目で先々の事まで考えている方が多くいらっしゃいます。自分自身が辛くない程度なら良いのですが、考え過ぎてため息が多くなってしまうようではいけません。そんな時、『明日の風は明日吹く』と考え、今に、ため込み過ぎないようにして欲しいと思います。もちろん、期限までに考えなければならない事もあるでしょうが、それ以外のところで、自分自身の調節として捉えて頂けると良いのではないでしょうか。全てを完璧に出来る人はいません、時には自分に対してゆるくしてあげましょう。そして、『今』を楽しみながら、未来に向かえれば良いですよね。先が気になり、心配事が多い方へ、『明日の風は明日吹く』という言葉をお勧めいたします。