即決や、悩んだ末だとしても離婚できる人と、どう考えても私には無理!と思われる方もいらっしゃるでしょう。しかし、日々のストレスでイライラしたり、気分が落ち込んだりしていては、とても辛いですよね。そこで、離婚は無理だとお考えの方が少しでも日々が楽になる考え方と、なぜ無理だと感じるのか振り返り方を紹介したいと思います。
目次
◆離婚に踏み切れず離婚が出来ない人のマインドの保ち方とは?
私への相談の中で、男女問わず一番多いのが離婚についてです。離婚に踏み切り、新しい生活を進めている方もいれば、なかなか踏み切れず悩んでいる方もいらっしゃいます。よく聞くと、そこまで離婚したいという感じでは無いのです。要するに、今の結婚生活での不満や、辛さを夫に理解してもらえれば、結婚生活を続けても構わないという気持ちです。その伝え方が分からない方や、これまでの生活習慣があり言い出せない方などがいます。さて、そのような中でも生活は続いていますし、モヤモヤした気持ちのままでは大変ですよね。まずは夫や他の家族にも言えないのであれば、どう考えて生活すれば気持ちが楽になるのかを提案してみたいと思います。
・夫の人生と私の人生は違うという切り離しの考えを持つ
まず、夫婦になるとお互いを重ねて考える方が非常に多いように思います。たとえ結婚したとしても、お互いの人生があります。この重ね合わせが度を超すと、モラハラや暴力に繋がるのです。これまで重ねて考えてきた方は、切り離す考えは難しいかもしれませんが、出来ない事はありません。逆に、自分はそう思っていても相手が重ねてくることもあるでしょう。これを、ある程度突っぱねる必要もある訳です。他にも、両親や義両親、子供、親族すべてがそう言えます。確かに家族なので、ある程度の寄り添いはあるかもしれません、しかし人生を重ねるという考えはよくありません。共に年を取り、寄り添いながら年数を重ねていったという生き方は素晴らしいですが、相手と自分を重ねて、こうでなければならないと、相手を変えさせて自分のやり方に合わせさせる。もしくは逆に、言われるまま合わせていくのも同じくいけません。お互いに、相手には相手の人生があると認めて理解する必要があるのです。
・夫や子供に起こっている事は自分に起こっている事では無い
次に、一緒に暮らしていれば、まるで自分に起こった事のように思い悩む方がいます。そうしないと、冷たい人という感覚になるのではないでしょうか?それは間違っていて、人に起こっている事は人の問題であって、自分の問題ではありません。これを間違えると過度なアドバイスだったり、過度な励ましに繋がったりして相手にストレスを与えかねません。先ほどの重ねているのと同じなのです。また、自分の問題では無いので、解決しない事に思い悩む事になり、早く楽になるために相手に解決を急かしてしまう恐れもあります。これでは自分本位になってしまい、本当の意味で相手に寄り添っている事にはなりません。子供がいつまで経っても将来の道を決めない。という悩みも同じで、親だから心配になるし、親の務めとして方向性を確認したいのも分かりますが、子供の将来は子供の問題であって親の問題ではありません。心配して何が悪いの?とお怒りになる方もいるかもしれませんが、子供が自分の将来を自分のタイミングで決めるのも当然の権利だと思うのです。引きこもりで、学校も行っていないお子様でしたら専門家に相談してまずは現状を回復する事はいいでしょう。しかし、先の結婚や住む場所などまで親が関与するべきでは無いでしょう。
・私が〇〇しなければ!という考えを止める
夫婦になり、母親になると責任感の強い方は、私がしなければという考えになる方も多いようです。しかし、結婚してから誰かに言われたわけでは無いようです。子供のころから、そういう教育を受けて育った場合や、結婚生活への自分の思い描いた想像の中で決めた事の場合もあるようです。相談者に私が『絶対にあなたがしなければならないのですか?』と聞くと、『絶対では無いけど、私がしないと誰もしないから。』という答えが返ってきます。そこで、『本当に誰も、絶対しませんか?』と聞くと、『分からないけど、しないと思います。』となります。そうなんです、分からないと分かっていても、自分で決めつけているのです。これは、本人の思考の問題だけなのですが、家族に言わせると『いつも勝手にやっている。』という程度な事が多くあります。確かに、お母さんや妻が勝手にあれこれしてくれていたら、助かる事の方が多いのですが、それを絶対しなければならないと思い詰める必要は無さそうです。
・自分は家族を満足させるために生きているのではない
次に、妻になっても母になったとしても、自分は家族を満足させるために生きているのではないと思ってほしいのです。まずは、自分で自分の事を満足出来るようになるのです。子供も、親を満足させるために生きているわけでは無いですし、夫も同じです。一緒に居て楽しさや安心感を共有して、安心に暮らせるのはベストです。しかし、夫が私を満足させないと考えるのは間違っています。もちろんその逆も同じことです。相手に満足させてもらうという認識は止めて、自分で自分を満足させる生き方をするのです。そうすると、自分の思っている事と違う事が起こっても、イライラする事が少なるはずです。これは、双方で同じ考えでないと上手くいかないとは思いますが、まずは自分が『私は、私の為に生きているのであって、あなたたちを満足させるために生きているわけでは無い。』と、気付くところからでしょう。中には、『いいえ、私は夫を満足させるために生きています。』という方もいるかもしれませんが、それはそれで決めているのであれば仕方がありませんが、本来は自分の為に生きています。ここだけ聞けば、傲慢のように思うかもしれませんが、自分が幸せで安心安全な心身でなければ、どなたの事も幸せには出来ないからです。
以前に書いた記事:心の声に耳を傾けよう!心と脳の関係性を知って心と対話する必要性とは?
・やりたいのであれば見返りは求めない
最後に、ここまでの話を聞いていても、やはり私は夫に尽くしたい。と思う方もいるはず。子供に対しても、家を出るまでは出来る限り面倒を見て、関わりたいというのも同じです。それはそれで構わないと思います。自分で決めて実行している事ですので、他人にとやかく言われる筋合いは無いでしょう。しかし、してあげたのに。という言葉が出ないようにしてください。『いつも私ばかりしている。』とか、『これまで私が面倒見てきたのに。』など、見返りを求めるような発言が出るようでしたら、今、している事は直ぐに止めた方がいいでしょう。始めは頼まれてし始めた事でも、し続けると決めたのは自分である事を忘れてはいけません。少し、冷たい言い方に聞こえるかもしれませんが、途中で止めたっていいじゃないですか?一生と決めつけなくても、今止めてもいいんです。それでも、どうしてもしなければ気が済まないというのであれば、見返りは無いものとして考えましょう。
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◇なぜ我慢してでも離婚できないのかを考えてみましょう
さて、心のどこかで離婚して新しい生活をしてみたい。と思いつつ、離婚に踏み切れない方は、そこを考えてみましょう。毎日の生活の中で、じっくり考える時間を取るのは難しいかもしれませんが、何よりモヤモヤとした気持ちを晴らすためには必要な時間かもしれません。私も、一度の離婚前に考えた事ですし、再婚の時も考えた事です。人生を共にするというのは、簡単なことではありません。しかし、お互いが尊重し合って安心して暮らせる時間を作る事は可能な事です。そのためにも、改めて考えてみましょう。
・誰の為を思って離婚できないのか?
まずは、何が引っかかっているのか。という事です。子供・お金・仕事、この3つが原因として多く挙がります。他には、親を悲しませたくないとか、親せきや近所の目というのもあります。子供に関しては、今は子供ですが数年もすれば大人になり親から巣立ちます。子供の為と考え過ぎて我慢していたのに、成人した子供から『なんであの人と離婚せず一緒に居たの?』なんて言葉を掛けられたという事例もあります。『貴方たちの為を思って。』などと言おうもんなら、『僕たちのせいにしないでよ。』と言われてしまったそうです。また、あまり社会人経験のないまま若くして結婚した場合、仕事やお金に関しては不安があるようです。こちらも、仕事は沢山ありますし、未経験でも大丈夫な会社も多くあります。もちろん一人で不安でしたら、仕事に就けるまでサポートもいたします。次に、親の為や人の目というのは、考え過ぎではないでしょうか?自分の子供が辛い思いをして暮らしている事を思えば、離婚して笑顔で過ごしてくれる方が良いという親御さんの方が多いのでは?この事から考えても、離婚しないのは自分の意志であり、誰かの為ではないという事を理解して欲しいのと、本当に今の生活が辛いのであれば、誰かのせいにせず、自分で新しい人生をスタートさせるのだと決めた方がいいでしょう。
・必ずしも離婚だけが解決方法では無い
暴力や暴言などの離れなければならない事由や、浮気や多額の借金など生活を続けるのに厳しいと判断される場合は別ですが、離婚すれば全てが良くなるという事ではありません。長い期間悩まれている事があれば、まずそれを解決する方法を考えなければいけないのです。ここで注意点があり、離婚が夫婦間の問題であれば、夫が話をしてくれる人でないと意味がありません。また、普段話をしないからといって、妻が心底苦しい思いをしている胸の内を語る事も聞かないとは限りません。夫がどの様な人柄かにもよると言えます。例えば、話はいちお聞いてくれるという夫なのであれば、直ぐに離婚という選択をせずとも、結婚にも様々な形がありますので、選択肢を出して話せるのではないでしょうか。そして、大切なのはお互いに話すという事です。自分ばかりが我慢していたと思っていても、夫からすれば違う見解かもしれません。このような事例があります。『あなた(夫)は何もせず、全て私に任せっきりで感謝の言葉一つない。』と言う妻に対して、夫は『結婚当初手伝っていたら、そのやり方は違う!とか、時間がかかりすぎ!とイライラした口調で言われて、手伝わない方がお前(妻)の為だと思った。』というものです。いかがですか?夫からしたら、妻のためを思っての事でした。このように、小さな事から誤解が生まれ、その時に話をせず来ているので誤解を解くチャンスが無かったのです。離婚に踏み切る前に、本当にしっかりと話し合って来たのか?また、本心を伝えていたのかを考えてみてはいかがでしょうか。
・離婚できても考えが変わらなければ幸せとは言えない
離婚すれば、フリーになり制限するものも少なくなるので、楽しい生活が待っている!とは限りません。子供が小さければ、それなりに心配事があり、働きながら子育てをするのですから、簡単な事では無いでしょう。では、離婚して輝いて見える人は何が違うのでしょうか?それは、捉え方や考え方にあります。いつまでも苦労した時の事を引きずっていては幸せが寄ってきません。離婚を選択する前から、前向きな思考に変えていかなければ、離婚してもあまり幸せは感じないかもしれません。あのまま我慢していれば、こんな苦労しなくても済んだのに。など考えるようでは、離婚しない方がいいですよね。思考の変え方は私たちカウンセラーが力になれますが、そもそも本人がそのようなメンタルに変えたいという意思が無ければ意味がありません。自分は幸せになるのだとしっかりと心に思って、前向きな気持ちになれるようにしましょう。そうすれば、離婚しなくても楽しみを見つける事が出来る可能性もあります。どうしてもという場合は、離婚を選択せざるを得ないかもしれませんが、前向きな思考は離婚後も役に立つはずです。
・結婚に求めていたものは何だったのか?
初めての結婚に対して、自分が求めていたことは何だったのでしょうか?私も、これを誰かに教えてほしかったと考えた事があります。後から考えても仕方がない事なのですが、離婚前には知らなかった事なんです。結婚に求めるのは、家庭を作り自立する事・子供が欲しい・家が欲しい・結婚しないといけない雰囲気などあると思いますが、ではご主人は結婚に何を求めていたのでしょうか?お聞きになった事ありますか?毎度の食事?夫自身の世話?何でしょうか。結婚する時は、笑顔溢れる家庭を築きます!と結婚式で言っていたのに、今は笑顔溢れていますか?まず、この時点ですれ違っている事が多いのも事実です。ちなみに私の場合、私の求めるものは夫婦であちこち出歩いて、食事に行ったり観光したりと思い出を沢山作りたい。また、仕事もしながら社会とは繋がっていたい。というものでしたが夫は、家から出るな・仕事をするな・家の事と自分の後輩の面倒を見て欲しい。というものでした。何一つ合致していないのです。そりぁ上手くいかないですよね。その後40代になり離婚から11年も働いていたら、尚更自分の曲げられない事は増えていきました。しかし、同じように思う異性も存在しますので、自分だけと考えるのは早すぎます。結婚に対して、パートナーとして一緒に居る時に楽しく過ごし、その他は自分の時間を大切にする。など、自分の本当に求めている結婚観は何なのかを、もう一度思い出してみてはいかがでしょうか。
最後に
結婚にしても離婚にしても、自分一人で行うものでは無いので、何かと大変な事があります。私は、どちらも推奨しているわけでは無く、その方の生き方や考えに合った人生の選択が出来れば良いと考えています。離婚できずに辛いのであれば、離婚するべきだと思いますが、出来ないのには何らかの原因や要因があるはずです。思い切ったことが出来ない自分と嘆くのは早すぎます。本当にその選択で良いのかは、しっかり悩んでもいいはずです。嫌だと思ってすぐに別れられる人も居れば、あれこれと考えているうちに年数が経ってしまったという方もいるでしょう。しかし、考え方一つで今の自分の置かれている状況を、違った目線で見る事が出来るかもしれません。上手くいかない=離婚と考える人も多いようですが、離婚しても上手くいかない日はあります。だから、上手くいかない時にどう乗り切るか、またはどのように考えるか等の自分なりの方法を見つけた方が良いと思います。