過去に忘れがたい経験をされた方は、それを忘れられずなかなか前に進めずにいる方も多いはず。過去に縛られると、なかなか前には進めないのは当然です。ここでは過去に忘れがたい経験をしたせいで前に進めていない方へ、その経験を忘れて前に進むためにどうすればいいのかを書いていきたいと思います。
目次
◇忘れたい過去を本当に忘れられるの?前を向くために出来る事って何?
忘れられない経験を忘れようとするのは本当に出来るのでしょうか。残念ながら忘れることは出来ないと思います。辛く悲しい出来事、傷つき嫌な思い出、怖くて恐怖を覚えた事、これらは心に刻みつけられており忘れたくても出来ないのです。ではここで何を言いたいかというと、完全に忘れることは出来なくても薄くしたり思い返しても同じ感情にならなかったりして、今進もうとしている道を塞がない方法はないかという事です。ではまずは解消するために出来る事を挙げたいと思います。
□受け入れることから始めてみる
辛い事や恐怖を覚えたことを受け入れるのは、本当に怖いと思いますし嫌な気分になりますよね。私は母から受けた虐待や学校のいじめ、少し大きくなってから受けたある大人からの裏切りは未だに忘れられません。どれをとっても辛く厳しい時代でした。ここで全て一気にというのは無理があるので、一つずつ受け入れていくのですが、そもそも受け入れるとはどういうことかというと、思い出しつつその時の受けた感情を出すというものです。受け入れられない人はその時の感情を封印してしまい込んでいる事や、感情に気付いていない事が多くあります。
例えば、虐待されている時私は正座をさせられています、母は私の前に立ち手を大きく振りかぶっていて顔は般若のような形相です。私は、『あぁ、来る!』と目をつむり、痛い!と感じた瞬間顔を上げずに母の事を睨みました。なぜ母の顔を睨まないのかというと倍になってぶたれるから、バレないようにしたのです。その時の心の声は、『この人は絶対私の母親じゃないわ』『早く死んでしまえ』『罰が当たって帰って来られなくなったらいいのに』『いつか見ておけ、仕返ししてやる』等です。感情というと、悔しい・悲しい・辛い・なぜ私が?と心の奥底から塊のような物が上がってくる感じでした。このように、どう感じたかをしっかりと出す事がとても大切な事なのです。独りではなかなか出来ない事ですので、信頼できる人や話をしっかりと聞いてくれる人と感情出しをしてみて欲しいのです。
私も少しずつでしたので、いつでも一緒にさせて頂きます。
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□受け入れたことに執着しない
一度受け入れた事には執着するのは止めましょう。執着するというのは、いつまでもこだわって湧き上がってくるというものです。いつまでも湧き上がってくるという事は受け入れられていないという事ですので、再度受け入れからする必要があります。とても大変な事のように感じると思います。気持ちの整理や見直しというものは時間もかかりますし、大変な事です。だからこそ急がずにゆっくり納得しながらしなければ意味がないのです。しっかりと受け入れられたら過去を振り返ったとしても写真のように写るようになります。そうすると感情が揺さぶられることが無くなりますので前に進めます。ゆっくりでもしっかりと受け入れて執着しないというのがポイントとなります。
□反面教師だと考え、自分は同じような人にならないと決める
当たり前のことで出来そうな感じに思われるかもしれませんが、なぜか出来ない人が多くいらっしゃいます。虐待をされて傷ついたはずなのに、自分の子供にも手を上げていたという事や、いじめられたことが辛かったはずなのに会社で弱い相手に対して怒号を浴びせてしまうなどです。痛みを分かっているはずなのに同じことをしてしまうのは、自分がされたことを受け入れていないからです。受け入れずに何か他者のせいや他の原因を作ってスルーしてきてしまうと、自分の事として考えられないのです。自分が受けた痛みや傷ついた事は、相手にとっても同じことですから絶対にしてはいけません。このような人にならないと決めて自分を整える必要があります。
◇自分から動く!まず最初はこれを試してみて
自分から動くのはとても勇気のいる事だと思います。また裏切られたらどうしようとか、嫌な気分にさせられたらどうしようなど不安が伴いますよね。何もせずにじっとしていても良いとは思いますが、変われる可能性やきっかけがあれば何もせずにいるより同じ不安を抱えるのであれば、自分らしさを取り戻してみませんか?自分らしさって分からない方もいらっしゃるかもしれませんが、自分に正直に生きて自分の好きな事を探したりトライすることが出来たりすることです。では、まずはどの様な事をしてみたらいいかをお伝えします。
□変わりたいと声に出して宣言してください
人と云うのはどのような場面でも、頭で考えたり心で思ったりしても実行に移せる人は少ないものです。でも、本当に前に進みたいのであれば進みたいと声に出す必要があります。自信がなくて変われるかな?と不安な方は、変わりたいけど出来るかな?変わるきっかけをくださいと、声に出してください。そうしないと本当に事は動きません。カウンセラーをしていますが、変わるつもりのない方が相談に来られると直ぐに分かります。辛く怖かった記憶を少しでも薄くして、前に進みましょう。そのために是非声に出して、本当の意味で変わって行きましょう。
□必ず分かってくれる人がいると信じる
辛い中に居ると誰も信じられなかったり、自分が独りぼっちだと思ったりするでしょう。私も実際そう思っていたし、頼る事を覚えるのに時間がかかりました。必ず分かってくれる人はいますし、待っている可能性もあります。諦めずに前に進むために周りを見渡してみてください。万が一周りに本当に居ないのであれば、遠くの人でもいいので頼るべきです。私でも構いません。これまで辛い思いをしたのですから、今後は助けてもらいながら自分の人生を生きてもいいじゃないですか。そうやって少しずつでも自分の人生を歩んで行けば、これまでの辛い経験は過去に変わる事でしょう。まずは過去に変える努力として、私にも分かってくれる人は居ると信じてください。
終わりに
直ぐにする事がこれだけ?と思いましたか?実は前に進みたくても進めないほどの時は、沢山は出来ないからです。したくても出来ません。じっとしている所を探して行ければいいのですが、そんな能力は無いので声を上げてもらうしか知る方法がありません。沢山の事は出来るようになってからすればいい事で、まずは声に出す事と信じる事から始めて頂きたいと考えています。
是非、辛い過去を受け入れて前に進むために。