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私もそうなのですが、人には誰にも知られたくないというエピソードを持っている人がいます。しかし、誰にも知られたくないがゆえに、心の奥底にしまい込んで、とても辛い思いを続けているのです。ここでは、そのようなエピソードであっても、話した方が良いという事を書いてみたいと思います。




◇楽になるために誰にも知られたくないと思う話を聞かせてください

誰にも知られたくないと言っているのだから言えるはずが無い!と思われる方は、強要はしませんので、心に留めておいてください。ここでは、自分の身近な人や、家族には知られたくないと思っている方へ、話す事で楽になれる事もあるとお伝えしたいと思っています。私も含めて、話せない理由は人それぞれあると思います。それは、次のような感情が理由ではないでしょうか。



□恥ずかしい

まずは、単純に恥ずかしいという感情です。家族や友人に対してもそうだと思います。これは、なんてことをしてしまったのだ。と、後から考えたら、やってはいけない事だったと理解出来たという証拠でもあるのですが、後悔しても後の祭りです。私の場合も、この恥ずかしいに当たります。その時は、悩みに悩んで行動していたのですが、知恵や知識が無かったことで、誰にも知られたくないエピソードを作ってしまいました。その後は、もちろん同じ事は繰り返していませんが、非常に大きな傷となっています。ただし、私の場合は、元を正すと自分の弱さから起こしてしまった事でもありましたので、強さとは何なのかと、考えさせられました。


□嫌われたくない

次に、知られてしまったら嫌われるのではないかと思う感情です。こちらは、嫌われる怖さというと分かりやすいかもしれません。友人や、親兄弟、恋人と相手は人によるでしょう。さらに、家族だけではなく、出会った様々な人にも嫌われたくないという気持ちが出てしまう事もあるかもしれません。嫌われても構わないという方もいるかもしれませんが、ほとんどの方は、わざわざ嫌われるような事はしたくないと思っています。だからこそ、知られてしまい嫌われるのは嫌だから、秘密にしておこうと考えるのです。しかし、秘密にし続けて困らないのでしたらいいのですが、解決しないまま抱え込むのは良くありません。私は、どのような内容であっても、フラットな状態で聞けますので、解決に向けて話してみてはいかがでしょうか。


□軽蔑されたくない

こちらは、嫌われるという感情より軽蔑という、見下されたり、蔑まれたりしたくないという感情です。それは、自尊心を傷つけられますし、ショックを受けやすい状態になりますよね。たった一度の事であっても、見下されるような状況になりたくない。仕事上の立場が高い人や、大きな失敗などを経験していない人は、このように考える傾向があるようです。しかし、現実としては知られたくないエピソードは存在するわけですから、何とかして過去のものにしなければいけません。辛い思いをしたのに、見下すような人とは付き合わなくても良いとは思いますが、そこには色々な関係性があるでしょうから、縁を切るようにまでは言いません。ですが、軽蔑などしない人には話をしてみて、心を楽にさせてあげてはどうでしょうか。


□仕返しなど恐怖がある

エピソードによっては、相手がいる場合があり、知られたら仕返しされるかもしれないという恐怖が着いてくる場合があるかもしれません。本来であれば、直ぐに解決したい事でも、その人の顔色が気になってしまい、何もしないまま来ているという事は無いでしょうか。脅しは卑怯な方法なので、屈して欲しくはありませんが、恐怖というのは簡単に払拭できるものではありません。誰にも話が漏れない人に話をして、気を楽にして欲しいのと、話していくうちに解決するかもしれません。恐怖に支配されている相手と、決別して安心な生活ができるようになってみてはいかがでしょうか?


□辛く悲しい

まず、誰にも言えない話があること自体、本当に悲しくて辛いですよね。でも、自分だけが悪いと思い込まないようにして欲しいのです。時代や、無知であった事や、相手の策にはまったなど、自分以外に原因がある事もあります。たとえ、自分に責任があったとしても、気付けたことは素晴らしい事です。その辛く悲しい事を少しでも和らげなければいけませんので、お手伝いさせてください。消し去る事は出来ないかもしれませんが、乗り越えて進むことは出来ると思いますので、そうなるようにお話出来たらと考えています。


他の人の記事:悩みを話すと楽になるのはなぜ?相談の効果を脳のメカニズムで紐解く



◆ただ話す事でなぜ楽になるのでしょうか?

ここまでの話を読まれて、話すだけでしょう?とお考えの方もいらっしゃるかもしれません。確かに、それで何が変わるの?と疑問に思われるのは、否定いたしません。しかし、ここでは次のように考えて頂きたいのです。話すことが第一歩である。という事です。話さなければ、何も変わらないし、ずっと心の中で何とも言えない感情が支配してしまうのです。私は、その何とも言えない感情を口から出して、その感情を整えて行きたいと考えています。では、具体的に口に出すと良い理由を書いてみたいと思います。


以前に書いた記事:カウンセリングで話すのが苦手な方はオフィスワイプラスへ相談



■感情を口に出し表現する事で心が落ち着く

始めは説明から入られると思いますが、説明していくうちに、言葉にするとどうだったかな?こんな言葉だったかな?どんな気持ちになったかな?と、案外考え出してしまう事があります。心で思っていてまとまっていると思っていたことが、口に出す事によって具体的化されてくるのです。そうすると、感情をしっかりと口に出せていくので、意外と落ち着きホッとする場合があります。頭で考えている事や、心で思っている事を口に出すとか、言葉にするというのは難しいと思われるかもしれませんが、まずは第一歩を踏み出してください。心が落ち着けば、何からしなければいけないなど、整理整頓出来ますよ。


■口に出すと思ってもみなかった新たな感情に気付く場合がある

次に、怒りの感情だと思って話し出したが、途中から涙がこぼれ落ちてきて、本当は悲しかったのだと気づかされるという事があります。という事は、この方はこれまで何年も怒りの感情と付き合っていたという事になります。怒りの感情はかなりのパワーを使うので、相当疲れていたと思います。しかも、本当は悲しみの感情だったわけですから、何も解決するはずがありません。このように、自分が思っている事とは違う感情が出てくる場合があります。そのため、本当の感情を知り、その感情について話をする事はとても大切な事でもあります。


■その事について話しているうちに薄くなる場合がある

これは私の経験でもあるのですが、誰にも話さず、自分の中だけに留め続けていると、忘れる事も出来ず、苦しい思いを何年も過ごすことになります。そこで、信用出来る人に少し話をしてみました。そうすると、少しずつですが、薄れていくのが分かりました。要するに、口に出して共感してもらい、話をするうちに『もういいか』と思えるようになったのです。全ての内容がそうかというと違うとは思いますが、全く効果が無いとは言えません。気持ちを共感してもらったり、聞いてもらったりするだけでも気持ちが和らぐという事はあります。


■糸口が無く諦めていた事でも解決法が見つかる可能性がある

誰にも言えないと思い、自分の中だけに留めていた事を話す事によって、諦めていた事が解決する場合もあります。何か行動するという事だけでなく、考え方であったり捉え方であったり、物事によるとは思いますが、何か見つかる事もあります。考え方や捉え方が変わるだけで、抱えていたものの重さが変わる事だってあります。行動に関しては、環境が変わる可能性もありますが、今まで苦しんで来たから良くなるなら。と、実行に移す人も現実に存在します。人によって思いは違いますので、それぞれのやり方はあるでしょうが、今よりは良くなる可能性があるという事は、忘れないで欲しい事です。




最後に

これまで誰にも話をしてきていないのに、初めて会う人には話せないとお考えの方もいらっしゃるでしょう。まず、初対面の日に話をしてください、という事はありません。そこは安心してください。人によって話をするタイミングというのは変わるものですし、どこから話そうかと考えれば、時間がかかるものです。いざ話し出すと、言いたかった事とは違う話になる事だってあります。全ては、話をする方のタイミングと内容で構いませんので、心配しなくてもいいです。辛い思いをし続けている心を、少し労わってあげませんか?

2022年1月27日
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